和服を着る日を街ぐるみで応援すると面白いことになりそう。

2014/04/23

先日街を歩いていると、朝から和服姿の女性と5人くらいすれ違ちがいました。これは一日にすれ違う人数としてはかなり多いほうだと思う。和服というのは着るのにも、お手入れもなかなか大変なんだろうけれど、見ているほうも着る方も晴れやかな気分になって、なかなかいいものですね。

今もやっているのかどうか定かではないけれど、以前に京都の太秦映画村で割引というものがあるという記事を何かで見かけたことがあります。大人も子供もで映画村へ出かけると入場料が安くなったり特典がうけられるんですね。行ってみようよと話していたけれど、結局そのままになってました。

江戸時代の町並みを模した映画村が仕掛ける販促活動としてはとっても良いですよね。訪れる人も時代の気分に浸れるし、和服を持っていても普段なかなか着ようって機会はありませんから、いい言い訳になるわけです。言い訳ってのもなんか変ですけれど。
「ねえ、映画村に和服を着て行くと割引になるんだってさ。君が前に着てたのなんて、今の季節にちょうどいいんじゃない?一緒に出かけない?」
とかなんとか言って、デートに誘うにはもってこいの口実です。

和服で町おこしとか。いかがでしょう?

さて、そこで提案。商店街でもショッピングセンターでもカフェでもいいんですけれど、
「どうぞ和服で来てください!」
という日をもうけてみてはどうでしょう?

例えば毎月最初の土・日・月とか。もちろん店員さんもその日は作務衣や割烹着でお出迎え。なんだか楽しそうじゃありません?
日常的に和服を着ている人をのぞけば、普段の生活でなかなかに袖を通すことは無いわけですが、その理由はなんといっても着ていく機会が無いわけです。口実が無い。
「あら、和服なんて着て今日はどうしたの?参観日?」
なんて聞かれたらこっ恥ずかしい。だいいち、最近和服で参観日に来ているお母さんなんて見かけませんよね。

なんて書いていて思い出しましたけれど、どこかの村だったか小さな町で、参観日に来るお母さんたちがみんなで教室の後ろに並んでいる学校のことを、ニュースで見たことがあります。最初はなんとなく誰かが和服を着てて、そのうち徐々に人数が増えて、今ではほぼ全員が和服とか。

そうなってくると同調圧力みたいなものが、少しプレッシャーになりますけれど、まあ大変なら着なければいいのだし。特別な日の装いでもあるし、まあいいのかな。余計なお世話でしたね。

女性のことばかり書いていましたが、男性が和服で出かけるとなると更にハードルが高いわけです。街に和服姿の素敵な女性たちが増えてきたら、少しは着てみようかなって気になるかも。

街コンって言葉を最近になって知りましたが、要するに出会いの機会があったらいいなって話でしょ。それこそ街中の人で溢れてしまうと話しかけづらいですけれど、和服どうしがカフェでたまたま鉢合わせたら、
「どうも。いい帯ですね。」
なんて声もかけられそうなものです。紬と絣とかなんとかとか。和服の知識を日々通勤電車の中で磨きまくって、ここぞと披露すればお近づきになれることは間違いなしでしょう。努力が報われる世の中というのは良いものです。

実は私も一着和服を持ってます。浴衣じゃなくてちゃんとしたやつ。最近では見かけなくなりましたが、昔の地元の商店街に和服の古着を扱っているお店があって、5000円くらいで羽織まで一式そろってしまいました。でも、やっぱり着ていく機会がない。平日の昼間っから着流しで商店街を歩いていたら通報されかねません。西宮市や日本各地で町おこしを担当している方、ぜひ男性が和服を着て歩いてもおかしくないような、ましてや通報されたりしないような素敵な街を増やしてやってください。

※太秦映画村の割引については、残念ながら2012年9月30日で終了してしまったようです。まことに残念。