出版物の価値について
AmazonがKindleをつくったり、APPLEがiPadで電子書籍に乗り込んだりと、出版の領域にメスがはいってきています。
日本の場合は著者の印税が6から10%だそうですが、Amazonは一般の書籍、つまり本にくらべて電子書籍の販売価格を低く抑えるなどの条件つきで、なんと印税70%も出してくれるそうです。
著者にとっては、自分の書いたものが売れた場合の取り分が増え、消費者にとっては読みたい本の価格が安くなり、アマゾンにとっては書籍の電子化が進むという各方面にとってとってもGoo!な提案です。
さて、困るのがこれまでどおりの出版社ですね。優良な著者がみんなAmazonにとられちゃうってことになるのでしょうか。
出版社の仕事はただ印刷することではありません。著者と編集者が協力してアイディアを集め、凝縮したその結晶が書籍となるわけです。まだ当分は書籍の電子版として電子書籍という状況になるでしょうけれど、さてこれからはどうか?
あまり役に立っていない編集者の協力に価値を見いだせなくなった著作者が、成果報酬の高さのほうへ進む可能性ってのも将来あるかもしれないですね。
◆必要なのはコンテンツ
もちろん、レコードのコレクターのように、書籍そのものに価値をみとめる人も多いです。けれど、基本的に購入する人が求めているのは内容。コンテンツです。
それを実感するのが「みんなの物々交換」というサイトです。
実は以前にBibulyという物々交換サイトがあって非常に愛用していたのですが、それがどういうわけか古書販売のBookOffが運営するみんなの物々交換になりました。
ここでは自分の持っている本と欲しい本をどんどん登録してリストを作ることから始まります。ポイントは本やCD,DVDやゲームなど、タイトルを入力して、それらを「欲しい」または「持っている」をクリックするところ。
強調しますが、書籍、CD,DVD,ゲームなどはいずれもそのモノの状態よりも内容が重視されます。だからオークションのように出品するモノの写真をとって貼り付けるというようなことが必要ないのです。
◆直接読んでくれる人にむけて発信
「中間コストをなくして消費者に」といえば物流のコピーみたいですが、電子ネットワークが発達してきて書籍などもこの方向に向かっているのでしょうか。
そういえば、しばらく前からTwitterを始めました。(ツイッターネームはDaddyDaddyです。フォローしてくれるとうれしいです)
ここでは有名人などもけっこう発言していて、それらを「フォロー」という形で覗き見ることができます。「フォロー」されたがわも誰が自分の発言を見ているかが分かります。
ちなみにダディーがフォローしているのは、ダディーは孫正義さん、村上春樹さん、伊集院光さん、古川享さん、嘉門達夫さん、篠原ともえちゃん等々。すごい顔ぶれでしょう?
普通有名人はメールアドレスをあちこちに知らせたりはしないでしょうが、Twitterでは簡単に知ることができます。そして彼らも自分のフォロワーに対してダイレクトに語りかけたり、時には質問したりしてきます。
おそらくそれに多くの人が返信しているでしょうから、生の声を非常に手軽に引き出して参考にすることができます。
こういう経験をしていくと、消費者にダイレクトにという発想がより強化されていくのも無理はないように思えます。出版社ピンチ!!
◆身近な第三者である編集者にどれだけの価値があるか
成果物のクオリティーをどれだけ上げる協力ができるか? モノからコンテンツへの軸足が変化すれば、物量よりもクオリティーが重要になってきます。
大手出版社の物量より、どれだけ細かなアシストができるか。こうなると規模の大きさよりきめの細かさが大切になり、逆に小さな出版社にも活路があるんではないでしょうか。
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